本日は、ＮＰＯマンションサポートネット１０周年記念イベントにご参加いただき感謝申し上げます。
わたくしどもは、２０１３年に京都に本部を置くＮＰＯとして発足いたしました。
マンション管理適正化法で設けられた「マンション管理士」の役割を具現化するためにマンション管理組合に寄り添う「専門家の集団」として１０年間活動してまいりました。
特に管理組合の発注者としての立場に注目し、その意思決定の客観性、透明性を確かなものとすることを目標に支援を行っています。いわゆる「監理」が活動の理念です。
ＮＰＯマンションサポートネットは、管理組合のブレーンとしての立場を明確にするために当然のことではありますが、管理組合との顧問契約収入のみで活動しております。
これはどの分野のコンサルタントでも当たり前のことなのですが、残念なことに設計コンサルタントについてマイナスの報道が少し前にあり、いわゆる悪質コンサルタントが施工業者からリベート等を受けとっているのではないかと問題になりました。
私共のNPO活動について現在もそのような目が向けられているのではないかと危機感を感じております。
管理組合が発注する業務についてそれを受注する施工業者等から手数料等の名目で金銭がコンサルタントに還元されているようなことが現実に行われているならば、それはマンション管理適正化法で設けられた「マンション管理士」の趣旨に反するばかりでなく、社会的な専門家機関としての役割を自ら放棄することに他なりません。
ＮＰＯマンションサポートネットは、これからの１０年もこのことを肝に銘じて活動していくことをお誓いいたします。
最後に、本日ご臨席いただきましたご来賓の皆様、参加いただきました管理組合の皆様、サポート会員の皆様、出展いただきました業者の皆様にお礼申し上げます。
本日の講演、パネルディスカッションまたマンションに関する展示等が今後の皆様の管理組合運営の一助となりますことを願いまして、私の挨拶とさせていただきます。
理事長 佐藤 武